高齢になると犬の前立腺は肥大する可能性が高くなります。
これを前立腺肥大症といい、去勢をしていない高齢犬(通常8～10歳以上)によく起こる病気です。

前立腺が肥大すると、尿道が狭くなりオシッコが出にくく少しずつしか出ないようになります。
放置しておくと致命的になります。
なぜならばオシッコが出ないため膀胱炎が起こり、膀胱炎から腎臓炎が起こり、腎臓炎が進行して尿毒症を起こすと、嘔吐や下痢の症状が表れます。
そうなるとかなり緊急に処置をしないと、致死率が非常に高くなります。

前立腺肥大の治療は去勢するのがベストです。
ただし去勢してもすぐに前立腺が小さくなることはないので、その間にもいろいろほかの処置をしなければなりません。

犬が若い健康なうちに去勢しておくのが一番ですが、できない場合、手遅れにならないよう治療薬もありますので、服用して時間を稼ぐこともできます。
最終的には去勢することになりますが、一時的ではありますが内科的治療もあるということを知っておくとよいでしょう。

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